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南極展、宗谷、南極北極

「何事をなすにも必ず困難が伴うものだ。その困難に打ち勝って大事をなすことこそ、男子の本懐というもの。男らしく、正々堂々とやりたまえ。初めから他人の助けを当てにするような人間は、決して成功せん。」

 

概要

この夏、山梨県立博物館企画展「たんけん!はっけん!南極展 壮大な自然と人々の物語」、及び日本海事科学振興財団船の科学館屋外展示南極観測船宗谷、国立極地研究所 南極・北極科学館を巡ってきましたので今回はそれらをまとめていきたいと思っています。

 

山梨県立博物館企画展については写真撮影が一部を除いてNGだったので写真はあんまりありません。清水港に行けなかったのも悔やまれる...

 

 

 

 

我々と南極

このブログ、どうせ成城関係者しかみない(と思っている)のでその前提で。

日本の南極観測の始まりとしてよく上げられるのが白瀬矗です。現行の南極観測船が『しらせ』ということからも、その功績は日本で広く認められています。しかし、白瀬はもともとは北極を目指していたことを知っている人は少ないのではないでしょうか?

 

白瀬はもともと陸軍に所属していました。北極を目指す彼に「北極へゆくには先づ千島なり樺太なりにいつて充分身體を鍛錬し、経験を積んでからの事だ」と叱咤したのが児玉源太郎です。その後も陰ながら支援をしており、「將軍(しょうぐん)は探検の精神的哺育者であつた」とのことです。

参考

www.ndl.go.jp

 

また今の理事長は岩佐氏ですが、前理事長の関口氏は南極に第16次越冬隊で医者として向かった方でもありました。第50次南極越冬隊の武田康男氏の説明も小講堂にて聞いた覚えがあります。

 

冒頭の言葉は児玉源太郎が白瀬に送った言葉です。amazonでこんなものを見つけたので誰かの誕生日にでも送り付けたいものです。

www.amazon.co.jp

 

山梨県立博物館

夏休みに再生検波ラジオを完成させようと池袋の理工書コーナーを物色していたとき、たまたまこの企画展の図録を発見しまして、気づいたらカゴに入っていました。読んでいくとなんとまだ会期が残っていたのでその最終日に滑り込みで訪問することとしました。拾八切符は手に入りませんでしたので高尾までKO,そこからさらに普通列車石和温泉に向かいました。
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特急かいじ新宿駅 - 立川駅 - 八王子駅 - 大月駅 - 塩山駅 - 山梨市駅 - 石和温泉駅 - 甲府駅 と止まっていくのでほぼ山梨の中心まで行くわけです。ロングシートはきつかったです。


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南極展自体は白瀬隊についての展示物が多かった印象です。また県内のスキー場を整備する車両を作るメーカーが南極でも活躍しているとのことで、そういった展示もありました。最新の雪上車などの展示物があったのは他の展示施設と異なる面かなと思います。また、よりもいとのコラボ開催とのことでパネルなどもありました。
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南極観測船宗谷

宗谷といえば初代南極観測船として有名です。南極観測船は(開南丸→)宗谷→ふじ→しらせ(初代)→しらせ(二代目)となっています。白瀬矗が乗っていたのは開南丸で、宗谷は1957年からの1から6次観測隊で活躍した船です。各地で様々な任務をこなしてきた船ですので多くの自治体から保存の申し出があったようですが、お台場の船の科学館が指名されて現在も展示されています。


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この白いふねのような建物が船の科学館本館です。現在というかここ十年リニューアル準備で休館中です。東京国際クルーズターミナルの手前に宗谷はあります。

 

この前書いた記事では宗谷は軽ーく触れるだけでしたので今回で触れます。

 

 

 

宗谷の見学は基本は無料です。ですが維持費を募金で募っているので募金するといいと思います。結構しっかりとした展示ですしお金とっていいレベルだとは思いますけどね。

 

 

船の甲板はこんな感じの木の板張りでした。私は船に詳しいわけではないのですが、こういう木って枕木みたいにオイル付けしてるんですかね。

と思って調べましたがチーク材を使ってるみたいですね。詳しそうなサイトへリンクしておきます。

kinomemocho.com

 

 

船内は各部屋にその等級の船員の格好をしたマネキンがいます。最初びっくりしました。

 

 

 

お風呂などの内装もしっかり残っていたので良かったです。

 

室内は古い感じの洋室です。油壷の研究所よりも全然広いですね。二段ベッドの上の段で寝ていて朝起きた時に天井に思いっきり頭をぶつけたくらいだったのでもう、段になってない時点ですごい感動です。

 

 

廊下は結構狭い感じですが照明が面白いなと。

 

南極の生活についても展示がありました。船の話がメインとはいえやっぱり南極観測船ですから、こういうのはうれしいですね。

南極の氷もきっちりと冷凍装置に入っていました。

写真は撮りませんでしたが南極のビデオもありました。見入るとあっという間に時間が過ぎます。ここで後から来た人にぬかれました。

 

そのあとも順路に沿っていきましたが入り組んでいてよくわかりませんでした。

 

二段ベットの部屋なんかもありました。頭をぶつけそうです。

 

床下機器も見れるようになっていましたが、よくわからなかったです。

 

 

医務室なんかもあり人形に驚きました。

 

 

 

通信長室と通信室は違うようです。

両方ともとても広く立派な部屋でした。

船長室や操縦室も見ることができました。

 

甲板は広くヘリコプターの発着が可能になっています。第三次観測時に海上保安庁が大型のヘリコプターが発着可能になるように改造したものです。大型のヘリコプター甲板を従来の甲板の上に設置したということです。






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南極・北極科学館

南極北極科学館についても先出記事がありますのでそちらも合わせてどうぞ。

この科学館の全体としてはこれまでの南極観測、特に気象分野や生物分野の展示が多い印象でした。隕石などの展示もありましたが、コロナ対策で顕微鏡が使用できないなど、これを目当てに行くのはおすすめはできません。

 

入口すぐに南極の氷の展示がありました。だいぶ小さくなってしまっていました。

 

南極は雪に埋もれるなどして隕石が残りやすく多くの隕石が見つかっているそうです。

櫃量の感覚が見た目と一致しない隕石が多くあり、100kgを超えるものの展示もありました。

地震計や温度計などの計器の展示もありました。

 

東オングル島の昭和基地との中継映像もありました。

雪上車はかわいい感じでした。

 

 

 

レーダーアンテナなどの展示もありました。

 

 

気象観測用のラジオゾンデの展示もあり、先輩方と基盤が小さくなって進化していることに驚きました。

 

 

 

生物については南極と北極、双方の生物のはく製がありました。

 

 

 

ライギョダマシはおおきく、人間の子供程度あるようです。

コケや南極固有の魚類などの標本があり、面白かったです。

 

 

 

南極にはクマはいないのでしょうか。

 

 

感想

 

極地研の研究についての展示はあまりなく、その辺はWEBのほうが詳しい気もしますが、観測の歴史的な部分についてはかなり知れたかなと思います。

 

大学院生の授乳状況をみると年々減少傾向にあるようですが、活動内容を見るとなかなかニッチな分野だなあとも思いますし、仕方ない面もあるのかもしれません。

国立極地研究所│大学院教育│特別共同利用研究員│受入実績

 

国立極地研究所│研究活動

 

タリーズのアイスティーおいしかったです。

休憩