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コルピッツ発振回路が動いた話

コルピッツ発振回路が動いた話。

 

今回の内容を短くまとめれば、「6mAM送信機の発振がうまくできた!やったー」ということ。それだけ。

 

これを本稿ではこのブログのメイン読者であろう「科学部でパソコンをいじったりしてた人」にわかるように説明するわけである。

 

 

 

序章

まず、アマチュア無線においてよく使われる電波の型式は周波数ごとに大きく異なる。電話においてはLSB,USB,FM,AMと様々な型式が存在するが、一般に50MHz,波長でいえば6mが分水嶺。これより波長の長いものはLSBorUSB(2つまとめてSSBという)で、短いものはFMと考えていいはず。では6mはというと、SSBがメインだけどFMもAMも熱心な人がいる感じ。逆にAMは6mの熱心な愛好家界隈以外ではほとんど絶滅したと言える。

 

初めての送信機製作にあたって、回路が簡単と言われるAMを採用するのはごくごく自然なことであるわけで、AMを採用するということは6mバンドにすることは必然なわけだ。

 

6mAMであるがゆえの特性

普通の無線機では周波数を可変できる。しかしながら6mAMはそこまで多くの人がやっているわけでもないので周波数を可変する必要がない。主に使われるのは50.620MHzだけであり、ここだけ出せればいいわけだ。もっとも私自身はAM愛好家グループにコネクションがあるわけではない。そのため実際に交信を成立させようとすればなかなか厳しいものはあるかもしれない。

 

アマチュア無線は広い

アマチュア無線と一言で言ったところで愛好家は様々な楽しみ方をしている。海外との交信に楽しさを感じる人がいれば、日本のすべての自治体との交信を目指す人、コンテストなどのradio sportsに参加する人、自作を楽しむ人などなど。それぞれのコミュニティにはそれぞれの暗黙の了解が存在するもので、そこに土足で踏み入ったり、これまでのコミュニティを壊すような行為は慎むべきというのが私の考えである。

要するに「技術的には可能です」と言うやつ。もっともそれは法的問題ではないし気にしない人は気にしないのだろうけれど私は気になる。

 

脱線:尊重するということ

様々な楽しみ方を許容するということはつまり、尊重することである。自分と異なる価値観の存在を認め、内容を全肯定しないまでも受け入れるということだ。

 

例えば、radio sportsの一種であるコンテストで優勝したという事実から「アマチュア無線界屈指の技術力」なんて言ってしまうのは誇大広告だと思うし、失礼だと思う。アマチュア無線局は400万局ほど存在していてコンテストに参加するのは2000局程度であるという数字的な観点で納得してもらってもよいが、私としてはもっと高度なものがつぶされてしまうことに懸念を抱いている。

 

高度な情報は時に難しく、初心者にはわかりずらいところがある。例えば「C言語でプログラミング中にわからないこと(Aと定義)がでてきた」とする。Aについて検索するとき、おそらく検索のトップには「C言語の書き方をゼロから教えます!」とか「Aについて詳しく解説」とかいって情報量ゼロのくそサイトが出ることだろう。そういったことになってしまってはまじめにAについて教えようとするサイトは淘汰されてしまうのではないだろうか。

 

同様のことが起こることを懸念している。見栄えの良さや肩書、権威などで判断が行われ中身を十分に吟味しない世界では評価されずらい技術は淘汰されてしまうのではないだろうか。心配性だといわれてしまったらそれまでかもしれないけれど、他人の耕した畑を荒らしているように感じてしまうのは私だけだろうか。アマチュア無線の世界においては八木博士がアンテナを発明するなど無線通信技術に貢献することで発展してきた歴史がある中で、現状ではそういったことをする人が十分な評価を受けていないと思える。

モールス信号を使って交信する動画のほうが、ラジオを自作した動画より格別伸びて、評価されて、権威付けされてしまって、それだけで判断されてしまってはそれはとても悲しい。どちらがより高度な技術かなんてことは議論するつもりはないが、電子工作にはそれなりの材料費がかかるわけで、コスパはとても悪いといえるだろう。尊重の気持ちを忘れないように、できるだけ表現するようにしたいものだ。そして、尊重してもらえるようになれたら、それはとても嬉しい。

 

 

 

 

コルピッツ発振回路

コルピッツ発振回路といっても水晶振動子を使ったもので、次のサイトの真ん中左の図のようなものだ。

 

sudoteck.way-nifty.com

図のトランスの部分、ここに使っている高周波コイルのコアをいじっていい感じのインダクタンスになったところで発振してくれる(はず)。うまくいけば水晶振動子の表示周波数付近で発信するはずである。

じゃあそれをどうやって測定するかというと、私は周波数測定機能付きテスターを使っている。私の持っている多くの文献ではすでに入手困難なテスターだったり、あるいはもっと高度な、高価な測定器を使っているのだが、本稿執筆現在、私のテスターは手に入るようである。

 

ポケット・デジタルマルチメータ(テスタ) TKPH6A

akizukidenshi.com

 

書籍ではアンテナにつないで受信機で発振しているか確かめろと書いてあったりするかもしれないが、法律に詳しくない私はやめておいた。


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あとは保証認定の書類をそろえて、どうにか電波を出せる状態に持っていきたいものだが、高度な測定結果を求められたらどうしようといったところではある。